中古マンションの性能向上が市場拡大の本質的な要因
いくら安くても、「安かろう、悪かろう」では今の時代、簡単に売れるものではありません。それが売れているというのは、中古マンションの性能向上があったればこそということになります。
2000年前後、首都圏を中心に新築マンションが大量供給されたが、その2000年には「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が施工されて、10年間の性能保証制度が義務化され、任意とはいえ住宅性能表示制度がスタートしました。折から、バブル崩壊後の売れない時期を経験して、分譲会社もその品質向上に力を入れるようになった結果、新築マンションの性能は飛躍的に向上したといわれています。
それから15年以上が経過。ライフステージの変化などにともなって、この時期に新築されたマンションを売却する人が増え、市場に住宅としての性能が高い物件が増加、人気を高めてきたといえるでしょう。
そのほか、中古マンションは新築に比べて市場に売りに出る物件がはるかに多い点、一部の駅前再開発物件を除いて、新築は駅からの徒歩時間が長い物件が中心になるが、中古は駅近でも探すことができる点、選択にあたっては青田売りの新築と違って実物を確認できる点、さらに、リフォーム技術の進歩によって、多少のお金をかければ、ライフスタイルに合った自分たちだけの住まいにすることができる点―など要因もあります。
次回に続きます。